2022年3月に登場したiPad Air5ですが、発売当初はiPad Proとの価格差が小さかったこともあり、やや厳しめの評価も散見されました。
本ブログのこちらの記事でも、「現時点では強くおすすめはしない」という結論を書いています。
しかし、発売から約4ヶ月が経った現在、イベントでの新機能の発表や、Apple製品の大幅な値上げなど、iPad Air5を取り巻く環境は大きく変化しました。
本記事では、2022年7月現在のiPad Air5の立ち位置について、再評価を行いたいと思います。
iPad Air5は勉強用iPadに最適!
円安によるiPadシリーズ全体の価格改定
2022年7月に、Apple公式オンラインストアで、iPadをはじめとするApple製品の大幅な値上げが行われました。
モデル | iPad 第9世代 | iPad 第10世代 | iPad Air 第5世代 | iPad mini 第6世代 | iPad Pro |
---|---|---|---|---|---|
SoC(処理能力) | A13 Bionic | A14 Bionic | M1 | A15 Bionic | M2 |
ディスプレイサイズ | 10.2インチ | 10.9インチ | 10.9インチ | 8.3インチ | 11インチ/12.9インチ |
Apple Pencil | 第1世代 | 第1世代 USB-C | 第2世代 USB-C | 第2世代 USB-C | 第2世代 USB-C |
ストレージ容量 | 64/256 GB | 64/256 GB | 64/256 GB | 64/256 GB | 128 GB〜2 TB |
価格 | ¥49,800〜 | ¥68,800〜 | ¥92,800〜 | ¥78,800〜 | ¥124,800〜 |
機種 | 価格改定前 | 価格改定後 | 値上がり額 |
---|---|---|---|
iPad(第9世代)64GB | ¥39,800 | ¥49,800 | ¥10,000(25%) |
iPad Air(第5世代)64GB | ¥74,800 | ¥84,800 | ¥10,000(13%) |
iPad mini(第6世代)64GB | ¥59,800 | ¥72,800 | ¥13,000(22%) |
iPad Pro(11インチ)128GB | ¥94,800 | ¥117,800 | ¥23,000(24%) |
iPad Pro(12.9インチ)128GB | ¥129,800 | ¥159,800 | ¥30,000(23%) |
ほとんどの製品が25%程度の値上げとなっている中で、iPad Air5だけは、13%程度の値上がりにとどまっています。
これは、現ラインナップで1番最近(2022年3月)登場したiPad Air5の価格が、すでに円安の影響を受けていたためです。
今回の価格改定によって、値上がりはしてしまったものの、価格の面では足並みが揃ったということになります。
Proとの価格差が拡大
価格改定前は、iPad Air5(256GB)と、iPad Pro 11インチ(128GB)の価格差は2,000円ほどしかありませんでした。
勉強用としては128GBの容量で十分であることも考えると、11インチiPad Pro(128GB)の方がおすすめというのが私の意見でした。
今回の価格改定により、iPad Air5(256GB)と、11インチiPad Pro(128GB)の価格差は11,000円に広がっています。
もちろんProMotionテクノロジーや4スピーカーなど、iPad Proの利点はあるのですが、11,000円の価格差を考えると、多くの人にとってはAir優位の状況になったかと思います。
機能と価格のバランスから勉強用iPadとしておすすめ
現状のラインナップの中で、勉強用として私がもっともおすすめするのはiPad Air5です。
iPad AirはiPadのラインナップの中でミドルクラスモデルの位置づけですが、勉強用iPadとして必要十分な機能を備えています。
- Apple Pencil第2世代に対応
- ベゼルレスの10.9インチディスプレイ
- M1チップ搭載
- 豊富なカラーバリエーション
そして、iPad Air5の1番の魅力は、機能と価格のバランスに優れている点です。
以下では、エントリーモデルのiPad(第9世代)、プロモデルのiPad Proと比較しながら、iPad Air5が勉強用におすすめな理由を説明していきます。
iPad Air5 vs iPad(第9世代)
エントリーモデルであるiPad(第9世代)は49,800円〜という値段の安さが魅力です。
ただし、勉強に使う上でApple Pencil第2世代に対応しているか否かはとても大きな違いだと思います。
Apple Pencil第1世代と第2世代の主な違いは以下の通りです。
Apple Pencil第1世代 | Apple Pencil第2世代 | |
---|---|---|
iPad側面でのワイヤレス充電 | × | ○ |
ダブルタップでペン/消しゴム切り替え | × | ○ |
価格 | 14,880円 | 19,880円 |
第1世代と第2世代の両方を使用した筆者としては、勉強の快適性の面では大きな差を感じました。
特にApple Pencil第1世代は、充電が切れてしまうと勉強を中断して充電しなければいけなくなるのが、個人的にはストレスを感じる点でした。
値段を重要視するのであればiPad(第9世代)という選択も十分ありですが、勉強の効率面も考慮するとiPad Air5をおすすめします。
また、長期で使うことを考えると64GBでは心許ないのですが、256GBで比較した場合、iPad(第9世代)は71,800円、iPad Air5は116,800円と、どちらも結構な値段になってしまいます。
40,000円の価格差は大きいですが、同じく大金を払うのであればiPad Air5を選ぶと後悔がないかなと個人的には思います。
iPad Air5 vs iPad Pro
iPad Air5とiPad Proの主な違いは以下の通りです。
iPad Air5 | iPad Pro | |
---|---|---|
ProMotionテクノロジー | × | ○ |
スピーカー | 2スピーカー | 4スピーカー |
認証システム | Touch ID | Face ID |
このうち勉強の用途で最も大きな違いが出るのは、ProMotionテクノロジーの有無です。
ProMotionテクノロジーを搭載しているiPad Proは、Apple Pencilで文字を書く際に遅延が少ないため、より本物の鉛筆を使っているような書き心地に近くなります。
勉強で文字を書く頻度が高い方はProMotionテクノロジーはあるに越したことはないのですが、価格差を考えると、万人におすすめできるのはiPad Air5かと思います。
書き心地の差の感じ方は個人差が大きいので、量販店などで実際に書いて確かめてみるのがよいと思います。
iPad Air5 vs iPad Air4
iPad Air5と、1世代前のiPad Air4(2020年10月発売)は、主なスペックにそれほど大きな差はありません。
デザインはカラーバリエーションを除いてほぼ同じで、Apple Pencil第2世代にも対応しています。
iPad Air5とiPad Air4の最大の違いは、iPad Air5がM1チップを搭載していることです。
iPad Air5の発表当初は、M1チップを搭載しているメリットがそこまで感じられなかったのですが、2022年6月のAppleのイベント(WWDC) で、M1チップを搭載したiPadでのみ使用可能な「ステージマネージャ」という新機能が発表されました。
今後M1チップ搭載モデルとそうでないモデルで機能の差別化が行われることも予想されるため、長くiPadを使いたい方は、M1チップ搭載モデルのiPad Air5を購入するのが無難かもしれません。
ただし、基本的な機能・性能についてはほとんど差がないので、最新の機能にこだわりがなければ、現在Amazonなどで安く購入できるiPad Air4を購入するというのも1つの選択肢です。
まとめ
Apple製品の値上げ、M1チップ搭載モデルの新機能発表などを受けて、iPad Air5の相対的な価値は発売当初よりも上がっています。
2022年7月現在、iPad Air5は勉強用のiPadとして、最もおすすめのモデルと言えると思います。
今後もiPadを取り巻く環境はどんどん変化していくと思われるので、自分にとって必要な機能は何かを考えてiPadを選んでいきましょう。